| ホットのアールグレイはとっても美味しい。香りと味を十分に堪能したら、今度は牛乳をつぎ足してみましょう。二度美味しいですヨ。
 (これ、じつはお得意様からの頂き物なんです。有り難いことです。ご馳走様です)
 
 さて――!
 
 チョット思いっきり脱線しましょう!
 
 以下からお話しすることは、まぎれもない事実なのか、はたまた単なるフィクションなのか、敢えて伏せておくことにいたします。
 なぜなら事実だとするとこれは非常に危険な「実験」なんでありまして……つまりですね、皆様におかれては、“追試”は、絶対にやらないで頂きたいのです。さあ約束ですよ!
 
 ※ ※ ※  昭和56年(西暦1981年)、秋口のころ。
 『無線機用の、12Vの安定した電源がメチャメチャ欲しい。でも市販品は高くて手が出せない。自作してもいいけど、今のぼくの実力じゃあ自信がない。失敗すれば、最初から買った方が安かった、と悔やむことになるし……』
 
 そんな、「嗚呼私も若かった」という時期があったのです。あイヤ……あったのかもしれない。(笑い)
 (ヤオ注:バレバレやんけ!)
 
 さて、そんな状況の私の前に救世主然として現れたのが、“自動車用の中古(廃品)バッテリー(鉛蓄電池)”だったのでした。
 廃品バッテリー……。当時は、それが何処にでも転がっていたご時世でした。
 で、このバッテリー、車用には最早使えなくとも、無線機の電源としては十分に使えるんじゃないか、と天啓のごとくヒラメイタわけなんです。
 なにしろタダ! 充電回路も簡単・安価! と、まあ、当時貧乏ハイティーンだった私の目に、光り輝いて映ったのでした。
 
 さっそく家に持ち帰り、回路を組んで、充電を開始します。期待に胸をワクワクさせながら様子を見守っておりますと、なにやら、コポコポという音に気付きました。
 バッテリーには、希硫酸や蒸留水を注ぎ込むフタがありまして、それを取り外して中を覗いてみますと……気体が発生しています。
 
 ここで、ああそうか! と合点がいったわけです。
 
 「水素」です。「これは、水素だ」と。
 
 あらためてフタを見ますと、ガス抜きの穴がある訳で、これはもう間違いなく気体、それも水素が、発生しているのだと直感的に理解したのでした。
 
 コポコポと発生する気体を見ていると、なんとなく興奮してきます。
 理科の授業でやった“あの実験”が、まあ鮮やかに脳裏に浮かびます。
 実験では、最終的に、試験管に貯めた水素にマッチで火をつけて、その反応を確かめたのですが……。
 「ポン!」
 あの、なんとすばらしい“軽快音”! 驚きと面白さで身が震えたものでした。
 
 その思い出が、今ここによみがえったわけなんであります。
 それも、車用バッテリーという、試験管なんか比較にならないほど巨大なスケールで!
 
 血が騒ぎましたねぇ……。
 
 ………………で。
 
 どうです? どうでしょう?
 
 皆様でしたら、どうします?
 
 私は……。
 
 ……
 
 やっちゃった!
 
 火ィつけちゃった!
 
 その結果……。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 大爆発。
 
 
 
 
 
 
 部屋が半壊しました。あはははははは!
 
 “乾電池野郎”も、真っ青というものでしょう。さあティータイム終わりです。(爆笑!)
 
 
 
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