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REPORT 9.

ぷちツーリング …篭坊温泉…

(全4ページ:その2)

 当日!


装備一式

お約束の出発前の記念撮影
元気まんまん!

10/23(土)

 当日を迎える! 曇り時々晴! ツーリング日和です!
 ところで距離約 56kmということは、平均速度 10km/hとしたら約 5.5時間かかるということ。
 とっぷり暮れてから不案内な所を走るなんてちょっと心許なく思います。今の時期、夕方5時頃にはもう暗くなりかけているから、それまでには旅館に到着していたい……。
 で、所要時間を、休憩その他を入れて6〜7時間ということにして逆算したら、午前の 10〜11時頃にスタート、ということになります……。
 う〜ん……。いままで何度もドライブとかツーリングとかしたことあるけど、いつも早朝スタートでした。こんなに「朝遅く」出発するなんて、初めてのことでなんか変な感じがします。
 多分ですが、この「変な感じ」が、ぷちツーリング、と言うものが醸し出した「何か」なのだろうと思うのです。(←おお!? なんとなく真理っぽいコトを言うとるではないかい?)
 あはは……ちと恥ずかしい気もするが、この感覚を大事にしたいと思うのですよ。

 さて、なにはともあれ――

 10:40 0.0km 自宅前スタート!

 ああ、この後どんな血湧き肉躍る冒険が待っているのであろうや!? (^^;)
 人はいくつになっても、旅に心弾ませるものなんである! (^o^)

(なお、写真はみな、携帯のカメラで撮影したものです。多少画質が悪いけど、そこは許してくださいね)


近所の神社でお祭りしてました。

それなりに賑やか!
こいつぁ幸先いいぜ!



見慣れた風景。だけど新鮮。

 さて、近所のお祭りにであったりして、出足は好調です。
 ペダリング走行も、心に余裕ありで、なかなか気分がいい。
 普段見慣れた風景が、新鮮なものに見えるのに、あらためて旅の良さを感じます。

川西市 駅北側周辺

 11:05 5.6km 川西市

 隣町です。ここまで、お祭りの山車とか見てのーんびりと走ったから、25分かかってます。でも平均速度を計算すると 13.4km/hもありました。ありゃ、予定よりも少し速いペースだな? というのが最初の印象。でもまあ、まだ始まったばかりです。これからこれから……。

ココはドコかな……。

なんて。
←この写真はこの川西市で撮影したんです。だから、ここはどこもかこもない。
 ようするにこれは旅の演出。(^^)
 この時はまだまだ元気で、こんなお茶目をする余裕があったのでした。

 なお、地図はこのようにぺらぺらの紙2枚(今日と明日の分)だけです。
 なるべく荷物を軽くしたかった……。
 それに、なんてたって、近場だからだいたい道分かってる……て、それを言っちゃお終いよ!


川を越えて向こう側。
国道 173号線です。

川西市をそろそろ抜ける辺り。
道路向こう、すこーし、
上り坂になっています。
どっひゃ〜!

 市内を抜け、橋を渡り、国道 173号に乗っかる。いよいよ北上です。
 ところでですが、道幅が狭い所は、狭いっすね〜。歩道すらないところがあるんだよ。その上、ここら辺は渋滞の名所だから、自転車(また歩行者)でさえ立ち往生するときがあったスよ。
 ここで一句……いや、格調高く歌を一発。

   渋滞風林火山

   遅きこと追い風をハッキリ感じるごとし
   すり抜けようにも狭きこと密林のごとし
   ああイラつくことよ火のごとし!
   (ほんでもって皆さんご一緒に)
   動かざること山のごとしじゃお粗末さま!

 バカなこと考えてる間に車が動き出す。おりゃ行くぞー!

※ ※ ※ ※ ※

 ところでそろそろお昼であります。
 昼飯はホカ弁で、と思っていたのですが、もう少し先、もう少し先で……、とやってるうちに、一庫(ひとくら)ダム手前まで来てしまいました。もはや弁当屋はありません。しょうがなしにコンビニでおにぎり買って、それですましたのでありました。

 さあ、ここからはハッキリと坂です。
 その上、こんなとこ自転車が走っていいんだろうか? と思わせる国道 173号。今回、「ダム手前」から「ダム入り口分岐」まで、左側(←進行方向むかって左側。すなわち西側)を走りましたが、右側の方がよかったかも知れません。(実際、ダム分岐から先は、歩道がちゃんとある右側を走りました)
 というのも、トンネルなんです。ダム手前トンネル。
 ココに限らないんだが、トンネルはやっぱ恐い!
 トンネル内の路肩、すなわち車道脇の、車道よりも一段高くなっている段差部分ですが、この一庫ダム地域のトンネルは「フタあり溝」となっています。それを通路に利用するんですが、まず、フォルテを持ち上げてその通路上に乗せんとなりません。それでいざ、突入すると、暗ーい、狭ーい、フタがでこぼこ、所により泥かぶり状態(←滑ってマジびびる)、バーストしたタイヤなどの障害物が立ちふさがり、もちろんすぐ横をダンプやらトラックやらがバオオオオンと風を巻いて突っ走る、といった状況の中を走るのです。ほんとに、走行には細心の注意を払う必要ありです。(一つしかない命を大切に)
 んでトンネルを抜けても、まず段差からフォルテを下ろさないとならないし。おお、わがカスタム・フォルテ……お前ちょっと重いがな! いや、難儀しました。
 でもね、こんな所にも、先人のチャリンコの走行跡があるんです。これにはちょっと勇気づけられました。センパイにカンパイですね。

 というわけで。

 12:30 16.0km 一庫ダム分岐

 なのでした。ここからは先のとおり右側を走ります。



一庫(ひとくら)ダム
いっこダムじゃねえぞ!

上:右へ行くとダムです。
下:トンネルを抜けると湖が右手に見えます。

 順調に距離をかせぎ、ダム湖もそろそろお終い、て所、湖の北の端あたりに到達したとき、小雨が降り出しました。
 イ〜〜!? 聞ーてねーよー、でしたね……。

 実は今回のツーリングにあたり、用意した装備の中に、つぎのモノは含まれていません。
 ・雨具
 ・工具
(ドッヒ〜〜!)
 なんとならば、少しでも軽くしたかった……いうのはウソで、まったく大丈夫と思っていたからです。
 天気は、もちろん事前に週間予報にチェックを入れて、晴れであることを確認していましたし……。
 工具、すなわちパンク関係は、これはずっと前、フォルテを購入した時に、タイヤにパンク自動補修剤を入れてたんです。その上、この前の「前ギア」交換の際に、空気も入れ直してもらいましたし。
 それでさらに、近場だし、たったの二日間だし、と思って、そんなわけでこれらは全然用意しなかったんです。

 で、雨だもんなあ……。

 幸い、小雨ですぐ止んだからよかったんですが、やっぱり「ぷちツーリング」でも、油断は禁物なんだなぁと思いましたね。真理をまた一つ、ゲットしましたかね……?(^^)

 13:00 20.6km 能勢町

 ぐぐっと北上して行って、さあ大阪府に大突入です。
 ここからしばらくは大阪なんやでぇ〜〜。もうかりまっかー? ぜんぜんあきまへ〜ん。
 ぼちぼちでんな……て、なんのこっちゃ。ええかげんにせぇ、ばしッ……てな。(すんません)


ようこそ〜♪ ようこそ〜♪

 ところで――。
 大阪だからってなわけじゃないけど(?)、ここでちょいとオモロイことがあったんだ。
 というのも、突然バッテリーが切れた状態になってしまったんです。
 距離メーターを見ると、上記の通り、四捨五入して約 21km――

 さあ、正直、青くなりましたね!

 21kmでストップ!?――うそかよまじかよ、えぇ〜? と、まあ、パニック状態。
 21kmというのは、以前のレポートで書いてるとおり、僕のフォルテのフルモード時の限界距離なんです。
 アシストモードならもっと先まで行ける、と当然のように思っていて、ちっとも疑わなかったんですが、これがフルモード時と変わらない距離しか走れないんだったら……つまり、56-42=14で、走れない距離が約 14kmも絶望的に残ってしまうという事なんです。
 14km! これが普段のことなら、なんともない距離でしょう。車で十数分です。
 ところが、今の状況では……。
「……」
 目の前に、でっかい空間が、ドーン、ズシーン、と落っこちてきた感覚です。多分ですが、この感覚が、「ぷちツーリング」と言うものなのだろうと思いましたね。(←リピート)
 いや、もう笑うしかない。ははははは……。

 で、どうなったかというと。


へ?

 ポカミスでした。m(__)m
 何かの拍子に、エンジンカットスイッチに触っていたみたいなんだな。で、ストップ。
 ……ダーッて、脱力でしたがな……。
 スイッチオフ(←カットスイッチだから)で無事復活しました。
 ご主人サマ、どないしたの? て感じでわがフォルテ、ごく普通に動き出したのでありました。

 ……あーあ!

※ ※ ※ ※ ※


おいおい、ナナメナナメ……

 ここは、なんて地名だったのかなあ……。ちょっと分からないっス、すみません。
 とにかく、見ての通り、道路標識……。
 これは、先の台風の仕業であろうか……?
 おそらくは風圧に、負けてしまったんだろうなぁ……。
 ここで一句。

 標識も 柳に風と 受け流し

 受け流してんだかどうだか、わからないけどね。

 これは全く別の話なんだが、ある年のある日、同じようにひどい台風一過の日、街路樹の柳の木を見たんです。なんと、その柳の木、太い幹がボッキリと折れとりました。
 そこで一句詠んだわけです。

 柳の木 枝は持っても 幹が折れたらなんともならんではないかい?(字余り)

 とまあ、その時しみじみとしたもんです。今でも憶えてます。小手先仕事はダメってことなんだろうと、教訓にしていますよ。

 なんのこっちゃ……。

※ ※ ※ ※ ※


あちらへ向かいます!

こちらから来て、

 相変わらず地名が不明ですが。ここ。
 川西市で、あれほどおった車が、物の見事にいなくなってしまいました。がらーん……。
 なんとなく寂しいっスね。

ところで、
いまのところ
順調です。

マシントラブルは
まだ何も発生して
いませんです!

 13:50 26.8km 名もない橋・到着 標高 257m

 さあ、メインイベント!(←ホンマかい?)
 いよいよ本格的に登りです。
 気合いを入れるために、急坂スタート地点、橋を渡ってすぐの道路脇の空き地で休憩を取りました。



ここだよ!

どすこい

 ……それで、

 ここで写真の説明。この↑写真は、僕の旅、ツーリング時の、必携小道具なんです。

 昔、今よりも若かった頃(ツッコミ無用!)、やっぱりツーリングとかしてたんです。
 で、そこはそれ、やっぱし僕のことだから、まともなツーリングなんかしなかったわけ。
「スクーター」で野宿しながら距離 3500km走ったり……。(毎年毎回。台風のときもあった)
 車で、「おおよそ真っ直ぐ」ドライブしたりしてたわけ。(←これは別サイトにアップしてます

 で、です。
「スクーター」でツーリングしたとき、もちろん夏だったんですが、長時間風に当たって走っていると、もう……震えるほど体が冷えるんであります。
 その当時、コンビニなんて便利なお店なんか、ほんに数えるほどしかなかった。あるのは、道ばたに突っ立っている自販機のみ。
 夏なんです。その自販機、売ってるのは当然、冷えたもんばっかりでした。なんで暖かいの売ってねェんだヨーって、当時の僕、おおいに憤慨したもんです。
 でも、自分勝手に憤慨していても、問題解決には至りません。
 それでなんとかしたのが、写真の小道具なんです。
 キャンプ用の携帯コンロ、焚き付け用の燃料。網皿。これで、冷たい缶コーヒーを火にかけて、暖かくしたんです。
 以来、僕のツーリング時の、儀式みたいなモノになってしまいました。
 今回、なるべく荷物を軽くしたかったんだけど、これは外せなかったですね。
 そんなものなんです。

 というわけで休憩終わり。さあ出発です。

 14:10 26.8km 名もない橋・出発 標高 257m

登れー!

奥に、赤い陸橋がちらりと見える
登れー!

とりあえず、あそこが目標。

まだまだずっと先。

登れー!

 14:20 28.6km 赤いカーブ橋手前

 ああ! ここでバッテリーが、ついに尽きる! とうとう、尽きてしまいました。
 でも――
 ところがです!

 ここまでの走行距離 28.6km!!!

 つまりアシスト走行により、フルモード時よりも約 7.6km走行距離を伸ばすことに成功したんです! これは、大成功と言っていいんじゃないでしょうか?
 つまりこの倍、57.2kmまで行ける、ということですんで、今回のぷちツーリングは約 56kmだったから……うははあ! これは、してやったりと言うものではないでしょうか!? 距離、計ったようにピッタシです。
 いや〜、ときどき、自分の才能に自分でびびっちゃう僕チャンなのでした!



ここだよ♪

赤いカーブの橋手前。

 ところでです。おニューのバッテリーに交換したときなですが……。
 このとき初めて、おニューをフォルテに載せ替えたんですが、バッテリーの切り欠き部の寸法が小さくて、取り外し防止用のロックピンが出っ張りに当たってしまいました。つまりロックできません。

 うーん……。ねぇ? 同じバッテリーですぞ? ねぇ? キーは別になるから、と言ってもですよ、バッテリーは全て、各部とも同じ寸法にせにゃならんのでは、とは、ちっとも思わないのかな? ねぇ……?


この切り欠き寸法と

ロックピン位置があわない。

 あんまし言いたくない。このWEBページでも、細かい不具合は今まで書かなかった。
 何たって、つまんないしな。

 でもな……。

 ・バッテリーの切り欠き部の寸法もそうだが、切り欠き部の切り屑が、まるまるひっついていました。(→ 自分でナイフで除去)
 ・ペダルの軸芯の直角度の狂い。反射板のはみ出し現象。(→ 諦めています)
 ・折りたたみ部のリンクの寸法ズレ。ロックのしづらさ。(→ 二度と触る気になれません。車体が微妙に曲がっています)
 ・センタースタンドの取付不良、角度不良、強度不良、溶接不良。(→ 諦めています)
 ・板金のへこみ。
 ・前カゴの取付部の角度不良。(→ 諦めています)
 ・運送会社の態度&取扱いの悪さ。大阪だけかも。→ 一台目の前ギアの損傷。交換の手間。(実は今のフォルテ、取り換え後の言わば二代目なんです)
  ……
  ……

 最初、たまたま僕のクジ運が悪くて……と、思いこもうとしたんだが、やっぱりコレはイカン。
 ねぇ(株)ランドさんよー。
 あかんで。言うだろ? 神は細部に宿るって。物が、作りが、商売が、安っぽすぎるで。チャチ。
 なあ、僕は見た目のカッコ良さでこれを選び、後悔はないけど。
 全体に目を通し、隅々までもうちょっと気を遣わんと。
 たのんまっせ……。

 終わり。

 とりあえずロック無しでおニューのバッテリーを搭載。
 スイッチオンでおお!? さすがおニューである。ビンビン突き上げてきます。実にもうパワフルでした!


←向こうへ〜!

ここから!

 ……しかし、行けども行けども……

↑登れ〜!
登れ〜!
ううおおお〜!
登れ〜!
ぬおーーー!
まだか〜!

 ……



 ……ああ、お疲れーーー!

 さすがにくたばってます。

 14:45 31.4km てっぺん! 標高 530m

 バッテリー交換などに時間取られたけど、下の橋から、距離にして 4.6km、所要時間 35分で、標高差 273mを登り切る! この区間、角度にして約 6%、平均速度 7.8km/hでありました!
 ほんまに、この坂!
 登っても登っても、まだ坂なんスよ。へこたれかけたけど、結局、足つき無しで、登り切りました。やったね!
 さすが、電動車の実力です。登りに限ったら、もしかしてランドナー、ロードレーサー、マウンテンバイクにだって、決してヒケはとらんのじゃないかと思ったり、するんだなーこれが!

 思い出しました。昔々です。マウンテンバイクが出始めた当時のころです。マディフォックス……だったかな……てMTBを奮起一番、大購入したことがあったんです。そんで、「六甲山縦走」はもとより、「中山(宝塚市北部)縦走」なんて、メチャクチャやったことあったんだけど、えらいしんどかったことを憶えています。だから推測だけど、電動アシスト車の方が、登りはラクなんじゃないかな……?
(ま、電動車ゆえ当たり前、て話ではあるけど)
 いや、これだけの話です。たいした話ではありませんでした。
 ちなみにそのMTB、数年後に盗まれてしまいましたよ…… (;_;)

 それはさておき――。
 いやー、ここに書くけど、実は、右膝が痛くて……。能勢町あたりを過ぎたころから、ちょっとずつ痛み出して。坂、登れるか心配でした。
「前ギア」ですが、歯数 46は、僕の場合は、これは正解だったかもしれませんね。「ギア1」にまで落として、ようやく登れました。もし 46よりももっと大きいギアだったら、ひょっとして登れなかったかもしれません。

 それから、脚もそうだけど、ケツも痛かったなあ……。
 購入当時、見た目を重視して、サドルの交換はしなかったんです。尻の痛みは、乗っているうちに慣れる、と思って。それでその通り、通勤くらい、街中を乗り回すくらいじゃ、全然平気になっていたんですが。
 さすがに長時間(て、4時間かい?)乗ってると、痛みます。

 この体が痛くなる件については、またあとで書こうと思います。要は、フォルテはツーリングマシンか? という問題になると思うんです……。

※ ※ ※ ※ ※

峠のトンネルを抜けると、ああ、
見てください、
川の流れが向こう向きです。
今までこちら向きに流れていたのに。

ちょっと感動しましたね。

※ ※ ※ ※ ※

地図右側中央の、
「天王」
て、所です。



←篭坊温泉近道

↑ルートは直進!

 ここ、実は篭坊温泉へのショートカットコースの入り口なんだよ〜!
 やっぱりホラ? 僕って大人だからさ、ちゃんと考えてんだよな。万一のことをさ。へへーん、見直したかい?

 …… m(__)m ……

 マジメな話、バッテリー切れとかで、もしダメそうだったら、こっから直行するつもりでした。
 でもまっ、無用の心配でした。むろん、直進です。このままルートを突き進んだのでありました!

※ ※ ※ ※ ※


ここだよ!



どや〜〜? (バカ)

もう一丁〜〜! (アホ)

 15:05到着(15:15出発) 35.0km 兵庫県篠山市・トンネル出口・坂の上 標高 472m

 篠山市大突入! ようやくここまで辿り着きましたよ。ここで休憩。

 見ての通り、台風のせいなんだろうな、杉が大被害。
 よく見ると、なんかあります。これ杉の花なんじゃなかろうか? 最近のことだけど、目が痒くって、花粉症かな、と思っていたけど、やっぱり花粉症だったのかも知れません。
 そこでまた一句。

 秋だのに 花粉症だよ あっちょんぶりけ

 天下の名医、ブラック・ジャックですら、花粉症は治せないだろうなぁ……という詠嘆の一句でございました。

 こほん……。さて――
(強引に話題を変える!)
 皆様、このレポートの最初(その1)で、ルート全体図がありましたが、それをご覧になって、なにか気づかれませんでしたでしょうか?

「へなちょこ」

 ぶー……。

「……なんで、遠回りすんの?」

 ピンポーン! 大当たりー!

 ナゼ、このルートを選んだのか? そのコタエは、すべてこの下り坂にあったのでした!
 ここを走りたいがために、国道 173号のあぶねートンネルをいくつもくぐり抜けてきたんです。

 ここから下までは、写真ありません。唯一のタイミングで撮ったのがこれだけ。↓

 下りにひたすら集中しますんで。

 車がいなくなったのを見計らって、いざ、突撃したのでありました。

 エンジンカットスイッチ大活躍。ここでは速度 45km/hまで出しました。
 レーサーでもなんでもない、フォルテなんだよ。よくやったと褒めておくんなさい!


ここじゃ〜。

お寺の前です。

 15:25 40.0km 坂の下 標高 258m

 ああ――数時間かけて上まで登って! 下りはたったの 10分でした!
 諸行無常の響きあり……ですなあ……。(?)

1
国道 372号
2
こっから、県道 12号
3

4

5


6


7


8
もう、山道ゲップ〜ッ
おなか一杯だよ〜

 なんだか気が抜けてしまったよ……。

 国道 372号に到達。別名デカンショ街道を西進。
 日置、という町で、県道 12号に乗り換え。南下する。
 また、山、山、山……。
 いい加減にしておくれー。
 もう右膝が痛くてたまらなくなってなー。

 それでも、なんとか足つき無しで峠まで登り切りました……。僕って偉いっしょ?

(写真は車がいなくなってから撮影。かえって淋しくなってしまいましたね)


いただきます!

 峠道を下りきったところで、篭坊温泉への分岐点。ようやっとここまで来ました。ドライブインで休憩です。

 16:35 51.7km ドライブイン

 旅館での晩御飯は7時頃だろうから、今、なんか腹に入れてもいいでしょう。
 そんなわけで、ここでウドンをすすりました。アゲがウマー。

※ ※ ※ ※ ※

 あーもーーーーっ!!!

 あともうちょっとだーーい!

 ここまで来たら、マジでもう少しでゴールでーす!

 それで、なんだな……。
 あー、ほんとにもーーー!
 ここで、油断が出てしまった! ギーーーッ!

 ここまで来たら、もうそんなに距離もない。と思っちゃった!

 だったら、いいじゃん。フルモードで走ろうやないか……。と思っちゃった!

 足もいい加減痛いし。(……これは、納得、だが)

 ああ……!

 ……事件です!!!


お月さん。上弦の月。↑見えますか?

早いとこ宿に着きたいよ〜!

 16:55 53.0km 旅館手前数キロメートル……

 バッテリー切れだーーーっ! ウソーーーッ!

 ホントだーーーっ!

 いやもう、マンガみたいなホントの話!
 バッテリー切れです。いやあ……もう!
 最後に、スロットルを開けてしまったのが、死因? なんだなあ……。くそー!
 残ってた力を、全部吐き出してしまった。これがアシストモードで通していたら、まだ、持っていただろうに。(←シビア。これもまたぷちツーの真理)

「……」

 ああ、僕! さすがの僕も、これまでなんでしょうか……。

「……」

 ああ――!?

※ ※ ※ ※ ※

「……」

 ? おやぁ……?

「……うぷぷ」

 あれぇ、僕……笑ってるゾォ? あれぇ?

「……ふっふっふっはっはっは……どわぁはっはっは!」

 ……
 ……
 いや、失敬――!!!

※ ※ ※ ※ ※

 世の中、何でこうタイミングよく行くものなのかと、もう笑っちゃうてなもんなんである!!

 皆さんは――!
「レポート8」で、ぷちツーリングにあたり、僕が「秘密道具」を用意している、と書いたのをご記憶だろうか?
 そう、ナイスタイミングで、それを使用するチャンスが、到来したのである!

 1個目のバッテリー交換時は、あの通り坂道で、これは素直にバッテリーを交換するしか手がありませんでした。
 だが、今は違います。ここは、平地なんであります――!

 これなら、やれます!

 さあ、ご披露しましょう、わが最終兵器です!!!

※ ※ ※ ※ ※


でた!

「ヒーリース!」 イェ〜〜!!!

 ……て、なんじゃらほい?(ガクッ)

 ようするに、ローラースニーカーなんである。写真のローラーを、靴のかかとの部分に装着できるんだよ。

 さあ説明しよう!
 皆さんは、重い荷物を持ち運びするとき、どうなさるだろうか?
 手に持って、抱きかかえて――あるいは背負って、運ばれることでしょう。そしてそのときの荷物の重さは、すべて、あなたの身体にかかってくるわけであります。

 ここに、一つの台車があったとします。これに荷物を載せてみたら――?
 おわかりだろうか?
 今までのレポートにより、負荷が大きいと、フォルテは動けないことを我々は知っています。
 ならば。
 荷物を、背負って歩くのと、荷物を台車に載せて、その台車を押すのとでは、どっちがラクでありましょうや!?

 フォルテにとって、わが身体はひどい重たい荷物だったに違いありません。
 この重たい荷物が下ろされ、代わりに台車を押すだけでよくなったら――?
 フォルテはさぞかし、泣いて喜ぶでありましょうとも!

 それでは――

 ローラー装着!
 腰をサドル横に押しつけ、両手でハンドルにしがみつき――
 スロットル、オン――!

「おりゃ行け〜!」

 むーん……。
 むーん……。
 むーん……。

 これでも、800mは距離をかせいだ、と胸を張っておきます。笑わば笑え。

 うーん。この方法でも、結局、バッテリー切れの状態は改善できませんでした。止まったり、少しすると動き出したり、の、繰り返しでした。

 バッテリーは、切れたら、もうそこでお終い、どうしようもできない。と、考えるべき物のようです。
 1台目は 28.6kmで切れ、(極力アシストモード)
 2台目は 24.4kmで、切れました。(最後にフルモード使用)
 こうしてみると、バッテリーは、今まで使っていた物も、新品も、そんなに違いはない、ということでしょうか。
 それとも。
 僕は今まで、いい使い方をしてきたんだなあ、と話を落とさせてもらいます。

 さて……。

 ときおり復活するアシストモードで走りきり――
 ようやく、ゴール、となったのでありました。

 17:15 55.3km ゴール・渓山荘

 所要時間 6時間35分。平均速度 8.4km/h。

 なお、距離に関しては、地図データの 55.8kmの方が正確であるから念のため。でも、僕の距離メーターも、まんざらではないな、この結果から見ると。ちょっと自慢。

※ ※ ※ ※ ※

 旅館は、夕方から夜にかけての風情がいいと僕は思います。
 中から暖かい橙色の光が外に漏れ出ている情景。
 実にいいと思う。
 記念にその旅館の写真をとりたかったけど、両手がそれぞれ、約 10kgのバッテリーでふさがっていたので、ダメでした。

 ちゃんちゃん。


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