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まずは一発目…1次電池というものについて

 


 皆さま、初めまして。まんまと「管理人」さんに騙され、電池に関するうんちくを執筆するハメになった、“家電相談処・はらた”と申します。(ヤオ注:ゴメンねぇ〜 ^^; )
 これから電池について、拙文におつきあい頂ければこれ幸いに存じます。

 最初に電池と申しましても、これがまた、なかなか複雑怪奇な代物でして、その取り扱いを間違えると危険な事もございます。ですので、この場をお借りしまして、まずは乾電池の種類、次に正しい取り扱い方、そして「今後はどうなるのか?」を、順に語らせて頂くことにいたします。


1.一次電池と上手にお付き合いするには?

 いきなり「一次電池」という難しそうな単語が出てきましたね。まずはこれを解説いたします。
「一次電池とは何ぞや?」という質問の答を一言で言ってしまえば、“充電による再利用が出来ない(使い切り)電池”となります。
 すなわち、一般に流通している“乾電池”のことです。

 ……
「使い切り」という言葉は、なんだかちょっと淋しい言葉ですね。社団法人電池工業界がそのように解説しておりますので、ここではこの言葉を採用しますが、リサイクルや、クリーンエネルギーの時代には馴染めない「日本語」のような気がします。そのような違和感みたいな感覚を私は覚えます。
 ……

 皆さまは“乾電池”と突然言われれば、たとえば「単三型?」とか、「アルカリ?」といった塩梅に、連想されることと思います。これがごく普通の一般的なリアクションでございましょう。(……興味を持ってこのページを訪れた「皆さま」は、もう少し違う反応をなされるのかも知れませんが……)
 このように、今現在、流通している一次乾電池には、「大きさ」、または「起電力原理」による区別、種類があるのです。

 まずは「大きさ」で分類してみましょうか。
 現在は単一から単五乾電池までありますが、『ではこの、単一型、……単五型というのは、何の区別か?』と言いますと、これは実はその乾電池が誕生した順番にすぎないのです。
 最初に、単一型が誕生しました。
 一般的に目にする乾電池の中では、もっとも大きいサイズですね。乾電池なる代物が誕生した頃は、この単一型くらいの大きさがないと、「電源としての役割を果たせなかった」のです。(少なくとも私はそのように思っています。)

 当時の、電源として乾電池を使用した製品の電子回路は、まだまだ低電圧駆動が出来ませんでした。ラジカセですら「単一型を8本」なんて時代も、現にあったのです。(ご年配の方は懐かしく思い出されることでしょうね。)
 ですが、これではさすがに「重たい」ので、なかなか外に持ち出すことが出来ません。その上、初期の乾電池は「内在する電力がそれなり」のものでしかありませんでした。つまり、長持ちしなかったのです。

 その後の技術の発展により、電子回路の低電圧動作化が進み、一方乾電池の方も媒体を工夫するなど、小型・軽量化が可能となって行きました。
 そうしてようやく、『単一型では大きすぎるし、重たいし…』を払拭すべく、単二型、単三型、と小型軽量化が進んだのです。まさしく「この順番」が、型番に割り振りされたのです。
 現在では単五型までで止まっておりますね。それから先は、ボタン型として発展しているのです。

 ところで、こういう進化という事情ならば、当然、「古い物」はもう不要ではないのか、という疑問が生じることと思います。

 その答を少しコジャレて表現すれば、「"乾電池の大きさは、内在する電力に比例する"という原則が、一貫して変らなかった」から、ということになります。

 簡単に、具体的にこのようなことを想像してみましょう。例えば、夜間に車の鍵穴が見つけられない……。例えば、玄関の鍵も暗くて見つからない……。
 そんなとき使うポケット懐中電灯に、単一型は、ちょっとオオモノすぎますね。(笑い)
 今もって単一〜単五まで流通しているのは、このように各々適材適所にあたるようにするためなのです。



 ……「皆さま」、つ、ついて行けてるかな?(笑)

うおう、電器プロのガチンコ原稿だぜ! いまさらながら、キンチョーで堅くなってしまった僕ちゃんなのであるよ。

 うーん……。単ナニ型、ちゅーのは、世の中に「誕生した順番」にすぎなかったのかー。僕はまた、最初から全部あって、単に「大きさ」の順番に番号が付けられていた、とばかり思っていましたよ。
(ということは、歴史にifがあるとすれば、大きさがバラバラで、順番が振られるコトもあり得たのだな……)

 それにしても……ここまで「堅い」原稿を頂けて幸せであります。m(__)m
 で、ちょっとコーヒーブレークしてから(^^;)、 本文に戻りましょうね(笑)


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