■ 大工職人と自転車
(その3)
水道屋さんの職人さんに、チャリ通が多かったのは、理由があります。 かってこの辺りの水道屋さん、土木屋さんなど、穴を掘る仕事の方々は、仕事を早めに切り上げ、夕方から事務所で酒盛りをする習慣があったみたいです。 冬の北風に凍えながら、湧水に浸かって仕事をする辛さは、特に重機や快適な防寒衣類の無かった時代には、想像を超えるものだったと思います。 かじかんだ体を五臓六腑から温め、明日休むとか言い出す職人さんを宥めながら現場を進めるためには、親方衆も振舞い酒ぐらいの配慮が必要だったのではないでしょうか?(推測です)
とにかく私が若いころは、少なくとも数社の事務所が、こんな状態であったと、記憶にあります。 となれば、帰りは自転車の方が安全ということで、チャリ通になったのだろうと思います。 私よりも年若の職人さんでも、自動車免許を取ってない人も居たので、一部では根強く習慣が残っていたのかも知れません。
秋田県が清酒消費量日本一の県になっている、原因のひとつだと考えています。
2005,2,1
『住まいの知恵袋』KIBA様
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