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旧オーディオファンからみた、謎の振動音撲滅テク


私はかつてオーディオに入れ込んだ時期がありましたが、そのときの経験を基にした話です。

これは自転車に限らないことですが、ボルト・ナットは、どうしても「緩み」が生じてしまいます。
まさか! と思われるかも知れませんが、オーディオスピーカーの取付けネジですら、緩むんです。
知らない人は「スピーカー? 何でそんな所のネジが緩むの?」と思われるでしょうが、原因は明らかでして、つまり振動なのですね。半年に一度のわりで点検すると、六角レンチが30度くらい、気のせいでなくがっかりするほど本当に回ってしまいます。
ましてや皆さんの相手は自転車ですから、その振動とネジの緩みは、多分スピーカーの比では無いでしょう?

サテ――。
管理人さんのこのHPの、どこかのページで、振動音が大きくて困っている、という話題がありました。
そのページによると、原因と思われたネジを確実に締め直しても、音鳴りの不具合が解消されなかった、とか……?
もしそうならば、その音の原因はネジ部の緩みではなくて、どこかのビリツキ、振動によるものとなります。
それで、もし、その「どこか」、つまり、自転車構成部品の「振動」だったならば――?
オーディオのメンテの技を利用し、その「振動・ビリツキ」を解消できるのではないだろうか? というのが今回のこの原稿のテーマなんです。

振動に困ったら――!?
実はオーディオファンの方だったら、誰でも真っ先に思い浮かぶ秘密道具があるんです!(笑)
アレです。そう――

『ブチルゴム』――を貼ってみる! この手があります。

これはすごいですよ! オーディオファンだったら、一度使ったら一発でその魔力(笑)に取り憑かれてしまうほどです。
で、やたらめったら、『ブチルゴム』をあちこちに貼ってしまうザマになる。

笑ってしまいますが本当です。過ぎたるは……という諺がありますが、これに関しては当て嵌まりません。事実確かに効果が期待できるんです。
例えば板金の接着に使われていたりなんかしています。(板金屋根とか、サイディングとかに)
プロの現場仕様なんです。それほどの物なんです。

ビリツクような振動音、その出所が見つかったら、これを裏側から「貼って、引き延ばす」んです。
(表側は、外観を損ないますから……)
例えばカバーとか、ボンネットの裏側に貼り付けるのです。

私愛用の『ブチルゴム』は、テープ型です。というか、それ以外の形の物を私は知りません。
幅20ミリ、厚さ2ミリ。(幅・厚さにはいろいろ種類があります)
この厚さ2ミリの物が、自分にとっては使い易かったように感じました。

では、これほど素晴らしい物が、何処で入手出来るのでしょうか?
テレビのショッピング番組――ではありませんヨ!(笑)
私のとこの田舎町のホームセンターにはありませんでした。
多分板金屋さんを探せば一発だったかも知れませんが、私の場合は、「秋葉原ツアーを毎年楽しんでいる」そのスジのマニアの方にお願いして入手しました。(笑)

なんと素晴らしい『ブチルゴム』!

ですが、注意しないといけないことがあります。
1.なにせ、板金の接着に使われるくらい、粘着力が強いのです。
  従って、一度貼り付けた『ブチルゴム』を剥がすのは、容易なことではありません。
 (剥離剤もありますが、その薬剤は、かなり溶解作用が強いようです……!)
  ですから、貼り付ける箇所は、慎重に絞り込んで下さい。
  自転車走行時の、「あぁ、ここがビリツキを起こしている」という箇所を、念入りに絞り込んでから、施工して下さいね。

2.貼り方を練習して慣れておいて下さい。でないと、厄介なことになりますよ。
  大切な自転車ですから、いきなり「本番」では怖いですよね。
  ですから、それこそホームセンターあるいは近所の板金屋さんから、アルミ板、プラ板などを入手して教材にしてください。
 
  『ブチルゴム』は非常にネチャネチャと柔らかく、温度が高いと(25℃くらいでも)、指に糸を引くぐらいの代物です。
 (指にくっついたブチルは、石けんで洗えば、大丈夫です)

  この練習で、アルミ板、プラ板を、指でゴンゴン叩いてみて下さい。
  コレばかりは、口で説明できません。どうぞ体で覚えて下さいね。

3.厄介きわまりない粘着力ですが、指でブチルを、周囲に薄く引き延ばして下さい。
  ちょっと気味が悪くても、我慢我慢!
  更に、アルミ板やブラ板をゴンゴン、コツコツとノックします。
  違いが分かり、コツが掴めると思います。

以上です。

さぁ自信がついたら本番です! 振動(音)源を突き詰めて、怒濤のブチル攻撃を致しましょう!

あなたはきっと、『ブチルゴム』のトリコとなる!
きっと、あちこちに貼り付けるようになる!

その心情は理解できます。
何せ、私がそうでしたから……(笑)

そういうわけで。
自転車の振動音。
上手に『ブチルゴムテープ』を活用すると、意外に改善できるかもしれません。

Webサイトで検索するならば、キーワードは、『オーディオ ブチルゴム』。
この方が早いかも知れません。

蛇足ながら、『ブチルゴム』を使ってしまったあとの懸念があります。

「自転車が故障してしまったとき、『ブチルゴム』とは全く関係ないのに、メーカーから不法改造だからという理由で、修理が断られてしまった。」

……なんてことがあるかもしれません。これはちょっと心配ですね。

というわけで、お約束ですが、もし試されるのでしたら、すみませんが自己責任で、ということでお願いしますね。


2005,3,3
H様

☆☆☆☆☆
Hさん、どうもありがとうございます。
オーディオのことはほとんど何も知らないので、そちらからのアプローチ、とてもおもしろかったです。
振動の解決方法……その方法が、なんと。
『ブチルゴム』で、「振動を起こして音鳴りしている部分」を、「起こしていない部分」に貼りつけてやることによって、ビリツキを押さえ込む。
……という力技! お見事です!(^^)
(↑これ、僕は最初勘違いしていまして、緩んだネジの部分に使って、緩まないようにするの? とまったく見当違いな思い込みをしていました。再度Hさんに確認して、ようやく自分の間違いに気づいた次第です。^^; )
もしかしてこれ、案外効果アリかもしれませんね。
ただ、自転車の場合、逆にバラすのを趣味にしている方もいらっしゃると思うし、ここは読者様お一人ひとりのご判断を仰ぎたいところです。
今回は珍しいお話、どうもありがとうございました!

 


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