■ 旧オーディオファンからみた、謎の振動音撲滅テク
私はかつてオーディオに入れ込んだ時期がありましたが、そのときの経験を基にした話です。
これは自転車に限らないことですが、ボルト・ナットは、どうしても「緩み」が生じてしまいます。
まさか! と思われるかも知れませんが、オーディオスピーカーの取付けネジですら、緩むんです。
知らない人は「スピーカー? 何でそんな所のネジが緩むの?」と思われるでしょうが、原因は明らかでして、つまり振動なのですね。半年に一度のわりで点検すると、六角レンチが30度くらい、気のせいでなくがっかりするほど本当に回ってしまいます。
ましてや皆さんの相手は自転車ですから、その振動とネジの緩みは、多分スピーカーの比では無いでしょう?
サテ――。
管理人さんのこのHPの、どこかのページで、振動音が大きくて困っている、という話題がありました。
そのページによると、原因と思われたネジを確実に締め直しても、音鳴りの不具合が解消されなかった、とか……?
もしそうならば、その音の原因はネジ部の緩みではなくて、どこかのビリツキ、振動によるものとなります。
それで、もし、その「どこか」、つまり、自転車構成部品の「振動」だったならば――?
オーディオのメンテの技を利用し、その「振動・ビリツキ」を解消できるのではないだろうか? というのが今回のこの原稿のテーマなんです。
振動に困ったら――!?
実はオーディオファンの方だったら、誰でも真っ先に思い浮かぶ秘密道具があるんです!(笑)
アレです。そう――
『ブチルゴム』――を貼ってみる! この手があります。
これはすごいですよ! オーディオファンだったら、一度使ったら一発でその魔力(笑)に取り憑かれてしまうほどです。
で、やたらめったら、『ブチルゴム』をあちこちに貼ってしまうザマになる。
笑ってしまいますが本当です。過ぎたるは……という諺がありますが、これに関しては当て嵌まりません。事実確かに効果が期待できるんです。
例えば板金の接着に使われていたりなんかしています。(板金屋根とか、サイディングとかに)
プロの現場仕様なんです。それほどの物なんです。
ビリツクような振動音、その出所が見つかったら、これを裏側から「貼って、引き延ばす」んです。
(表側は、外観を損ないますから……)
例えばカバーとか、ボンネットの裏側に貼り付けるのです。
私愛用の『ブチルゴム』は、テープ型です。というか、それ以外の形の物を私は知りません。
幅20ミリ、厚さ2ミリ。(幅・厚さにはいろいろ種類があります)
この厚さ2ミリの物が、自分にとっては使い易かったように感じました。
では、これほど素晴らしい物が、何処で入手出来るのでしょうか?
テレビのショッピング番組――ではありませんヨ!(笑)
私のとこの田舎町のホームセンターにはありませんでした。
多分板金屋さんを探せば一発だったかも知れませんが、私の場合は、「秋葉原ツアーを毎年楽しんでいる」そのスジのマニアの方にお願いして入手しました。(笑)
なんと素晴らしい『ブチルゴム』!
ですが、注意しないといけないことがあります。
1.なにせ、板金の接着に使われるくらい、粘着力が強いのです。
従って、一度貼り付けた『ブチルゴム』を剥がすのは、容易なことではありません。
(剥離剤もありますが、その薬剤は、かなり溶解作用が強いようです……!)
ですから、貼り付ける箇所は、慎重に絞り込んで下さい。
自転車走行時の、「あぁ、ここがビリツキを起こしている」という箇所を、念入りに絞り込んでから、施工して下さいね。
2.貼り方を練習して慣れておいて下さい。でないと、厄介なことになりますよ。
大切な自転車ですから、いきなり「本番」では怖いですよね。
ですから、それこそホームセンターあるいは近所の板金屋さんから、アルミ板、プラ板などを入手して教材にしてください。
『ブチルゴム』は非常にネチャネチャと柔らかく、温度が高いと(25℃くらいでも)、指に糸を引くぐらいの代物です。
(指にくっついたブチルは、石けんで洗えば、大丈夫です)
この練習で、アルミ板、プラ板を、指でゴンゴン叩いてみて下さい。
コレばかりは、口で説明できません。どうぞ体で覚えて下さいね。
3.厄介きわまりない粘着力ですが、指でブチルを、周囲に薄く引き延ばして下さい。
ちょっと気味が悪くても、我慢我慢!
更に、アルミ板やブラ板をゴンゴン、コツコツとノックします。
違いが分かり、コツが掴めると思います。
以上です。
さぁ自信がついたら本番です! 振動(音)源を突き詰めて、怒濤のブチル攻撃を致しましょう!
あなたはきっと、『ブチルゴム』のトリコとなる!
きっと、あちこちに貼り付けるようになる!
その心情は理解できます。
何せ、私がそうでしたから……(笑)
そういうわけで。
自転車の振動音。
上手に『ブチルゴムテープ』を活用すると、意外に改善できるかもしれません。
Webサイトで検索するならば、キーワードは、『オーディオ ブチルゴム』。
この方が早いかも知れません。
蛇足ながら、『ブチルゴム』を使ってしまったあとの懸念があります。
「自転車が故障してしまったとき、『ブチルゴム』とは全く関係ないのに、メーカーから不法改造だからという理由で、修理が断られてしまった。」
……なんてことがあるかもしれません。これはちょっと心配ですね。
というわけで、お約束ですが、もし試されるのでしたら、すみませんが自己責任で、ということでお願いしますね。
2005,3,3
H様
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